怪作が選ばれる理由
放送批評懇談会は、すぐれたテレビ・ラジオ番組や関係者を顕彰するギャラクシー賞の３月度月間賞の4作品を発表しました。その中で、昭和と現在のタイムスリップで文化ギャップを描いたドラマ「不適切にもほどがある！」が選ばれました。このドラマは、昭和から令和へと時間をかけてアップデートされたナーバスな問題や価値観を、両時代からの複眼で見つめ直してコメディに昇華した作品です。笑いの場に引きずり出される笑うに笑えない課題を、クドカン流の言語化で提示する荒業が毎回スリリングであり、「寛容になりましょう」という呼びかけの行方を見届けたいとの評価を受けました。
作品の特徴と人気
「不適切にもほどがある！」は、1月26日から3月29日まで放送された金曜ドラマです。宮藤官九郎氏のオリジナル脚本は、時空超えのアイデアに加えて、ミュージカル風の場面を織り込むなど独自のテイストが際立っています。主演の阿部サダヲをはじめとする俳優陣の多彩なキャラクターも人気を呼び、特に娘役の河合優実や磯村勇斗など若手俳優の演技も注目されました。この作品は放送を終える際に惜しまれつつも、視聴者に深い印象を残しました。
NHK作品の優位性
また、3月月間賞にはNHKスペシャルから「語れなかったあの日 自治体職員たちの3・11」と「未解決事件 File.10『下山事件 第1部 第2部』」の2本が選ばれ、オードリー春日俊彰の語学バラエティー「世界の春日プロジェクト」も含まれています。NHKが全4作品中3作を占めたことからも、NHK作品のクオリティと影響力がうかがえます。
 |
「不適切にもほどがある！」が３月のギャラクシー月間賞 「怪作」との評価も 放送批評懇談会は22日、すぐれたテレビ、ラジオ番組や関係者を顕彰するギャラクシー賞の3月度月間賞の4作品を発表。昭和と現在のタイムスリップで文化ギ… （出典：東スポWEB） |
